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執筆者の写真ミカンスキー

シールドボトル 開発エピソード

更新日:2023年5月17日

シールドボトルを開発するきっかけは、プロサッカー選手を目指す開発者の娘さんがきっかけだった。

シールドボトルで給水する平野選手
シールドボトルで給水する平野選手

なぜ?給水しない

彼女のサッカーの試合を観戦しに行った時だった。

選手たちが試合中いつでも給水できるように、タッチライン際には等間隔でスクイズボトルが置かれていた。少し試合が中断した時など、選手が飲みに行っていた。


スクイズボトルを手に取る選手たちを良く見ていると、水を口にするものの飲みこんでいなかった。彼女も例外ではなかった。



飲みたいけれど飲めない

娘に水分を飲んでいない理由をたずねた。


「飲みたいけど飲めない」という答えが返ってきた。

試合前、ボトルには氷がたくさん詰められていた。炎天下のグランド、芝の照り返しも強く、数分もするとボトルの中の水はぬるくなっていた。


ハーフタイムをむかえる頃には、水温は熱いと感じるほどにまで上がっていた。


アスリートにとって試合中に水分補給ができないのは致命的。体重の2%以上、汗で水分が出て行くと、いわゆる脱水症状になる。判断力が鈍ったり、足がつったりとパフォーマンスに大きく影響が出ることが知られている。


また、ぬるい水を飲むと、体内へ吸収するよりも汗で出て行く量が多くなるという研究結果もある。冷たくない水は、飲んでも逆効果。実は「飲まない」という選択が最善の策だった。


天然芝のピッチ

平野里菜(サッカー選手) 藤枝順心高校卒業後、INAC神戸に入団。その後、数チームを渡り歩き、舞台は海外へ。オーストラリアとニュージーランドを経由して、現在はカナダでサッカーライフを満喫中。彼女のInstagramをチェック






最高の結果を出してもらうために

試合中でも冷たい飲料を飲むことができれば、パフォーマンスを落とさないだけではなく、熱中症・脱水症のリスクを抑えることができる。


娘のコンディションを最高の状態に持っていき、活躍してもらいたい。そんな想いから開発をスタート。


素材選びなどの開発と並行して、スポーツ分野の論文などにあたり、冷たすぎてもたくさん飲めずに脱水症の原因になることも分かった。


アメリカスポーツ医学会や日本スポーツ協会ではWEBサイトやガイドブックを通じて「運動中は5度〜15度」が給水しやすく、飲みやすい温度たいであることを知った。

1年後、猛暑日など暑い環境下でも、水温15℃以下をキープできるシールドボトルがついに完成する。








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