部活やクラブ活動における水分補給や食事などの熱中症対策
- ミカンスキー
- 8月21日
- 読了時間: 8分
更新日:3 日前
もし、熱中症になってしまったらどうしたらいいかも解説します。

2025年は平年に比べ、すべての地域で梅雨明けが早く、7月に入り暑い日が続いています。2025年6月1日からは、年々増加する熱中症による重篤な死亡・障害事故を防ぐことを目的とし、労働安全衛生規則の改正により、事業者は職場における熱中症対策を義務付けられることになりました。
熱中症の症状で病院を訪れる患者数も年々増えており、中学生や高校生など、学校現場でも熱中症対策は必須となっています。
そこで今回は、部活やクラブ活動における熱中症対策の方法をアスリートのコンディションを考えるスポーツ用品店『シールドスポーツ』が解説していきたいと思います。
1. 熱中症とは
そもそも熱中症とは、体温の上昇を自力で戻せない状態で熱により脳や神経にダメージを受け、臓器不全による心肺機能が低下した状態です。最悪死亡するケースもあり、非常に怖い状態です。臓器不全がおきるので呼吸が浅くなり、脳の機能が損傷することもあります。
熱中症症状として特徴的なものは「気持ちが悪くなる」「頭がふらふらする」「顔が赤くなる」「手足が痺れる」といった症状です。具合が悪くなり、立っていることが困難になります。

2. 熱中症にならないために(熱中症対策)はどうすればいい?
熱中症にならないためには、まず体温上昇を防ぐことが肝心です。そのためには、体温上昇する前から適切な水分補給が重要になります。スポーツをする時には、5℃〜15℃の冷たい水で水分補給をするのがいいでしょう。
また、運動中はもちろん、運動の2時間前に400ml〜500mlスポーツドリンクで給水をしておくこともおすすめします。実は、水分を吸収して排出するまでに60分〜90分ほどかかると言われています。そのため、喉が乾いてからの給水では遅いのです。
特に夏の暑い日には、必ず給水してからスポーツをするようにしてください。お腹にたまってしまって動きが悪くなるから…と水分補給を怠ると熱中症のリスクが一気に高まります。その辺りも考慮するなら、運動をする少し前に、あらかじめ飲むのがいいでしょう。
昔は運動部の練習中に水を飲んではいけないといったこともありましたよね(笑)今思えば都市伝説的な笑い話のようなことですが、最近は平均気温も大幅に上昇していますので、熱中症リスクはかなり高くなっています。
ワンポイントメモ熱中症になるかどうかは湿度と温度に関係します。最近のサッカーの試合では、WBGT値という値をチェックしながら試合を行います。WBGT値とは、熱中症の危険度を示す指標で、正式名称を「湿球黒球温度(Wet Bulb Globe Temperature)」と言います。気温だけでなく、湿度や日射・輻射熱など、人体が感じる暑さを総合的に評価する指数です。 WBGT値を測定することで熱中症リスクが測定できるため、クーリングブレークや飲水タイムを設定したりします。 試合においてクーリングブレークを採用する場合、前後半1回ずつそれぞれ2/3の時間が経過したころに3分間のクーリングブレークが設定されます。クーリングブレークでは、日陰のベンチに入って休むほか、水分補給や氷嚢などで体を冷したりすることで熱中症を予防しています。 飲水タイム(ドリンクブレイク)では、試合途中に30秒から1分の水分補給のための休憩時間をとります。飲水タイムでは、冷たいものを飲むことで体の中を冷やし、クーリングブレークでは、体の表面を冷却。内側と外側の両面から冷却することで、より効率的な熱中症予防ができます。 野球の場合にはベンチもありますし、一時的に日陰に入ることもできます。また、必ず動き続けるスポーツではありません。しかし、サッカーは屋外で行われ、止まったり休憩したりが少ないスポーツなので、しっかりと審判が判断してクーリングブレークや飲水タイムをとるようになっています。 |
3. 熱中症に一番いい飲み物は?
熱中症にいい飲み物としてまず挙げられるのが「スポーツドリンク」です。スポーツドリンクは塩分と糖分が入っています。糖分は体を動かすエネルギーとなり、塩分は体の浸透圧の関係で水分吸収効率を上げることができます。スポーツ庁の発表でも、スポーツをする際に熱中症対策として「スポーツドリンク」を飲むことが推奨されています。
ほかにも水やミネラルウォーターが熱中症対策にはいいでしょう。スポーツ飲料は塩分や糖分を含み、天然芝を枯らしたり腐らせたりと傷める恐れがあります。ピッチに置く飲料は管理者とよく相談してください。天然芝のピッチには水しか持ち込めないところがほとんどです。
以前ホームセンターで芝のプレート買ってきて水とスポーツドリンクをこぼした状態の実験をしたことがあります。(参照「なぜピッチにスポーツドリンクの持ち込み禁止なの?」)その時の時間経過した芝の状態を見ると、明らかにスポーツドリンクはよくないことがわかりました。ベンチにはスポーツドリンク、ピッチにはミネラルウォーターなど使い分けをするのがいいでしょう。水は味がないから飲みにくい…なんて場合には、フレーバーウォーターがおすすめですよ。味がついているためすっきりと飲みやすいですから。
また、皆さん、水毒症(水中毒)という症状をご存じですか?意外と知らないかもしれないですが、熱中症対策などで水分を過剰に摂取しすぎるとこの症状になってしまう場合があります。水毒症とは、水分を過剰摂取したことで急激に血中のナトリウム濃度が下がった状態です。こうなると、水を飲んでも体に吸収されにくくなってしまいます。具体的には、むくみ、めまい、頭痛、関節の痛み、消化不良、下痢、吐き気、倦怠感、冷え、動悸、息切れ、鼻水、おりもの、耳鳴り、立ちくらみ、食欲不振など、多岐にわたります。ですから、熱中症対策で水分補給は必須ですが過剰摂取には気を付けてください。水分補給と合わせて、塩飴や梅干しなどで電解質(ナトリウム、カリウム、マグネシウムなど)を一緒にとリましょう。

4. 熱中症予防に良い食べ物って何?
一般的に熱中症の予防に良い食べ物は水分量の多い食品と言われています。例えば、スイカや梨、キウイなどのフルーツが挙げられます。そもそも人間の体の60%〜70%は水分でできており、その水分量を保持するためには飲み水だけでは補えません。かといって果物ならどれだけ食べても大丈夫というわけではありません。糖分があるので摂り過ぎは注意です。
ほかにもナトリウム・カリウム・マグネシウムなどの電解質を含むバナナのような食品もおすすめです。電解質とは、体液中に含まれるミネラルで、水に溶けて電気を帯び、体内の水分バランスや神経伝達、筋肉の動きをサポートしてくれます。ただ、汗と一緒に失われてしまうため、適度に補給をするといいでしょう。また、塩分(ナトリウム)を含む食品もおすすめです。ナトリウムは、水分を体に「吸収しやすくし」、体の中に「とどめる」ために不可欠です。梅干しなんかはとてもいいですね。

5. 熱中症になったら(熱中症が疑われたら)どうすればいい?
まずは涼しい場所へ移動してください。できるだけ屋内もしくは日陰に避難しましょう。そして、体を冷やして水分補給をしてください。水でも良いですがあれば経口補水液で水分補給をしてください。経口補水液とは、脱水状態の時に、体から失われた水分や電解質(塩分など)を補給するための飲料です。特に、下痢や嘔吐、発熱、大量の発汗などによって脱水状態になった際に、水と電解質を効率的に吸収できるように設計されています。
水分だけでなく、ナトリウムやカリウムなどの電解質、そしてブドウ糖を適切な割合で含んでいるため、体への吸収効率が高いです。熱中症は最初に書いたように最悪死に至ることもある怖い症状です。ですから、意識がもうろうとしていたり、しゃべれないといった状態になったら迷わず即救急車を呼ぶようにしてください。適切な処置をしてもらえば体は回復します。初期段階での対応が重要で、きちんと対応できれば後遺症のリスクや死亡リスクを下げることができます。

6. まとめ今回は熱中症についていろいろとご説明してきましたが、熱中症はとても怖いことだというのはわかっていただけたのではないでしょうか。対策として、水分補給をどのくらいしなくてはいけないかをきちんと知ったうえでスポーツをするのがいいと思います。 水やスポーツドリンクを飲んでいても、飲む量が足りない場合もあります。それをチェックするためには、トレーニングマッチを利用してください。まず、試合前に体重を測り、試合後にも体重を測る。減っている体重の分だけ水分が抜けているわけですからそれが必要な水分量です。普段からその分補給できるように補給する水分を用意して試合に臨んでください。また、軽い熱中症は試合でのパフォーマンスを下げることにもつながってしまいます。せっかく一生懸命練習したのに、その結果が出せないのは… 当社のスクイズボトルは、ポリエチレン製でステンレスボトルに比べて、プラスチック製のボトルは軽く、柔らかくて安全と好評いただいております。また、運動している2~3時間、5℃〜15℃の冷たさを保ってくれます。運動後は、常温近くになりお腹を冷やしません。 そして、通常は真冬のスクイズボトルは、気温が下がると飲み水の温度まで下がります。第三者機関に依頼した試験結果によると、外気温0度に3時間さらされた常温水は1℃近くまで下がっていました。一方、シールド スポーツのスクイズボトルの水温は約8℃と、冬でも飲みやすい温度をキープします。 今や熱中症対策の第一用品と言っても過言ではないスクイズボトル。部活やクラブ活動の必須アイテムですね♪ |
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